仕事は助け合いが大切です。
同僚の先生と協力的な関係を築けるよう、信頼される仕事の進め方をしていきましょう!
教職は多忙です。
さらに入職した段階から、一人前の教師として見なされるプレッシャーもあります。
ですから、仕事を進めるにあたり職場の人間関係づくりは重要な要素です。
職員室での人間関係を良好に保つことができれば、互いに助け合える環境が生まれます。
そうすることで、仕事を抱え込むこともなく、心身ともに健康な状態で働くことができるでしょう。
また信頼を高めていけば、責任のある面白い仕事を任されるようにもなります。
今回の記事では、そのような信頼される仕事の進め方について、私の実体験をもとに13個紹介していきます。
管理職や同僚の先生方から信頼される仕事の進め方を押さえましょう!
特に初任者の場合には、教員としての仕事に慣れていませんから、授業や分掌業務の内容ではなく、仕事に向かう姿勢で信頼を高めていくことが大切です。
数が多いのですが、どれも私自身が効果を実感したものばかりです。
目次を利用して、気になるところから読んでみてください!
高校の数学教員として10年以上教職に携わる。
内容を教えるのではなく、学び方を教えるをモットーに授業を展開。
初任時から同僚や管理職に恵まれ、サポートを受けながら責任ある仕事を経験させてもらう。
以来、学校運営の視点を持ちながら、学びと実践に励んでいる。
目次
信頼されることのメリット
仕事を行う上で、同僚の先生方と信頼関係を築くことは大切ですよね。
信頼関係ができると責任ある仕事を任されたり、自分の仕事を協力してもらえたりとメリットが多いですよ。
仕事を進めにあたり、人間関係の構築は大切な要素です。
厚生労働省が毎年実施している令和3年雇用動向調査結果の概要によれば、
転職入職者が前職を辞めた理由として、「職場での人間関係」が毎年上位に位置しています。
つまり、人間関係に何らの悩みを抱えて仕事をしている人が多いのです。
教職で考えた際にも、職員室での人間関係は重要ですね。
学校現場では、入職した瞬間から他の同僚と同じ「先生」と見なされ、経験年数に関係なく同じ仕事をしなければなりません。
さらに学校によっては、同僚からのサポートが少なかったり、多忙さを理由に若手を支えるシステムが構築されていなかったりする場合も多いです。
また教職は「個業」と言われ、一人一人が学級を持ったり授業を組み立てたりと、一人で仕事を進めていく側面が強い職業です。
ですから、周りのやり方に口を出さないという風潮もあります。
ただ近年では、その個業によるメリットを活かしつつも、組織としてよりよい教育活動や学校づくりを目指していくことが求められています。
教職においても、意図的に人間関係を構築しないと大変そうですね。
「個人の心身の健康のため」「教職を充実したものにするため」「よりよい学校づくりのため」に、職場での人間関係がより一層重要となるのです。
では、職場での良好な人間関係を築くために、何をすればよいのでしょうか。
それは信頼される仕事の進め方をしていくことです。
「この人なら安心」
「この人なら任せられる」
このような周囲からの信頼が増えることで、職員室での仕事がしやすくなるのです。
周囲からの信頼を高めて損することは、ほとんどありません。
日々の業務の中で、管理職や同僚の先生に信頼される仕事の進め方をしていきましょう。
信頼される仕事の進め方〜個人の仕事編〜5選
具体的にはどのように仕事をしていけばよいのでしょう…。
私自身の経験からプラスに繋がったことを紹介しますね!
まずは「個人で完結すること」について5つ紹介します。
仕事における基本は、任された仕事にしっかり取り組むことです。
ここが周囲から信頼されるための第一歩です。
自身の仕事を着実に行い、信頼を築きましょう!
締切に余裕を持つ
締切を守ることは信頼される働き方の代表例ですね。
「提出日に書類が提出できない」となっては、関係する先生方に大きな迷惑となります。
そして、そもそも教育活動を進めることができません。
さすがに提出日は守るという人でも、「どれだけ余裕を持って仕事を仕上げているか」は信頼を得る上で大きな差を生みます。
提出日は守りますが、いつもギリギリかも…。
締切に余裕を持つことで周りの先生方にも余裕が生まれるので、ゆとりを持って教育活動が進められます。
このように自分のみで完結する仕事であっても、その先には他の先生方の仕事との関わりが隠れています。
ですから、締め切りに余裕を持った仕事の進め方が信頼への一歩です。
また、いつも締切間際で仕事をしている人は、どこか慌ただしく、イライラしており、話しかけにくものです。
周囲からの信頼を得るために、穏やかに仕事を進めたいですね。
他にも締切に余裕があれば、生徒のトラブルや保護者対応など突発的な業務が入った際にも、落ち着いて行動ができるのもポイントですよ!
締切に余裕を持つために何かよい方法はあるのでしょうか?
おすすめは「仮想締切」を設定することです。
仮想締切とは、本来の日程よりも早めに自分の中で締切を決めてしまうことです。
そうすることで、すべての仕事がちょっと前にずれるので、余裕を持って仕事を終わらせることができます。
これなら、確実に仕事を片付けられそうです!
自分の仕事をチェックする
簡単な作業や文書を自分でしっかりチェックすることも信頼への一歩です。
チェックをすべき業務として代表的なものが、文書の校正と教育活動の準備です。
教員の仕事として、文書を作成することは日常的なものです。
特に外部に発行する文書は基本的に回議を行い、主事主任や管理職にチェックをしてもらいます。
このとき、誤字脱字だらけでは、確認する側のストレスは大きいでしょう。
ですから、文書作成の際には必ず自分自身で校正を行うことが大切です。
たまに管理職を「校正してくれる人」って思っている先生を見かけます。
それでは、信頼関係を築けませんよね。
文書の内容については、悩んだ際に早い段階で相談をする方がよいでしょう。
でも単純作業を上司にさせてはいけませんね。
また文書以外にも、自分が担当する教育活動のチェックも行いましょう。
主担当になっている教育活動が行われる当日に、
などがあれば、学年や学校全体に迷惑がかかります。
もちろん、このような事態に陥らないために、仕事は一人ではなく複数で進めるべきです。
しかし他の仕事もあり、主担当が一人で行ってしまうことがほとんどでしょう。
他の先生への報告をしつつも、自分自身でしっかり確認することでミスを防ぎましょう。
まずは自分の仕事を自分でチェックですね!
チェック機能をしっかり使いつつ、前段階として責任を持って仕事を進める。
これが信頼のカギです。
専門性を磨く
得意分野を一つ持っておくと、それが仕事を任せてもらうことにもつながります。
教員の世界は、管理職や主幹教諭などを除けば基本的にみな同僚です。
ですから、先輩からアドバイスをもらうことはもちろん、後輩から教えてもらう場面も多いでしょう。
同じ教諭の立場として、若手の先生にお願いしたり感謝したりすることは日常です。
そのような状況を考えたとき
「ICTは◯◯さんに聞こう」
「探究活動は△△さんだよね」
となるような得意分野を磨いておくことは、同僚からの信頼を高める上で大切な要素です。
このような得意分野で周囲に貢献しておくことで
など信頼を獲得するだけでなく、自分の仕事を進めやすくもなるのです。
頼れられる&自分の得意を活かせる。
まさに一石二鳥ですね!
どの分野でもよいので、ぜひ自身の得意分野を見つけておきましょう。
雑務を正確に素早くこなす
雑務って時間がかかるし、あまり気持ちが乗りませんよね。
不要な雑務は削りたいところですが、教職には捨てられない仕事も多いものです。
みんなが進んでやりたくないからこそ、信頼を高めるチャンスです。
教員の仕事には、新しい教育活動を創造するクリエイティブな面もありますが、毎年同じ作業をすることの方が多いですよね。
特に分掌業務では、
などなど数えればキリがありません。
このような業務を正確に素早くこなすことは、同僚や主事主任の先生方からの信頼を得ることにつながります。
あまり人がやりたがらない仕事を依頼されたときに、それらをサッとこなす。
そのような仕事の取り組み方ができる人には、周りも安心して仕事を任せられます。
結果、誰でもできる雑務ではなく、学校運営に関わる責任のある仕事が回ってくるのです。
逆に不満ばかりで、簡単な仕事をいい加減にしていると、信頼を失います。
そして何かしらの業務は割り振られるので、結局のところ雑務を依頼せざるを得ないのです。
簡単な仕事こそ、相手の立場を考えて早めにかつ正確に処理することで、信頼と評価を得られるのですね。
ちょっとした雑務を依頼されたときは、後回しにせずに片付けるのもよいでしょう。
フットワークを軽くするためにも、抱えている仕事については締切りに余裕を持たせておくのです。
素直さを持つ
個人編の最後は、「素直さを持つこと」です。
職員室での態度ってことですか?
仕事を進めていると、的確なアドバイスをもらえるときもあれば、「それってちょっと違うんだけどなぁ」と思うようなアドバイスを受けることもあります。
そのようなとき、反発をするのではなく一つの考えとして素直に自分の成長の糧としておくのです。
そうすることで指摘をしてくれた先生に角が立たず、良好な人間関係をつくることができます。
ちょっとした例を見てみましょう。
例えば、自分が教育活動の計画を進めているときに、批判をしてくる先生がいます。
そのようなときは、次のように考えてみましょう。
「自分を攻撃しようとしているのではなく、新しい取り組みだから不安なのかもしれない」
そう考えると、その先生の不安を解消するために、現在の計画よりも丁寧な準備や説明をすることができるかもしれません。
結果、その先生の批判がリスク回避となったり、納得した先生が積極的に動いてくれる側に変わってくれたりするのです。
他者の批判も一定の素直さを持つことで、信頼を得ることや自身の仕事の成果にも繋げられるのです。
捉え方によっては攻撃も改善になるのですね!
学校の先生は真面目な人が多いです。
良かれと思って教えてくれたり、過度に心配をなさる方もいます。
そのような意見に素直さを示すことも、職員室内が自身の味方になるかどうかの信頼に関わってくるのです。
ただ、何でも批判を受け入れればよいわけでもありません。
明らかにおかしい内容や無理難題に関しては、信頼できる先生や管理職に相談し、適切な関わりを持っていきましょう。
一方でポジティブな場面での素直さを持つ事も大切です。
管理職や同僚の先輩に仕事を褒められたときは、素直に喜び次の仕事につなげましょう!
自身の仕事が評価されれば誰でも嬉しいものです。
褒めて伸びるタイプとしての素直さも持ち合わせましょう。
これ管理職としてもありがたいのです。
マネージャー業として、注意をして改善させるよりも、成果を認めることで学校をより良くしてくれる先生の方が助かります。
結果、ポジティブな連鎖は自身の仕事のやりがいを高め、職員室での信頼も築くことができるのです。
信頼される仕事の進め方〜同僚との関わり編〜【5選】
ここからは、より同僚の先生方との関わりがある仕事について見ていきましょう。
自分だけで完結しない分、より配慮した仕事の進め方が必要そうですね。
他の先生との関わりを意識した仕事の進め方は、信頼関係を構築する上で個人完結の仕事よりも重要です。
教職は「個業」と言われ、一人で進めていく仕事が多い職業です。
しかし、教育活動を行うにあたり、必ず他の先生に依頼をしたり協力を得たりする場面が訪れます。
そのようなときに、相手に配慮した仕事の進め方を行うことで信頼を高めることができるのです。
ここでは5つの内容を紹介します。
他人が関わる仕事から進める
複数の仕事に優先順位をつけるときには、他者が関わる仕事を優先させてみましょう!
教員の仕事は多岐に渡ります。
学級経営・授業・授業準備・分掌業務・補習・部活動・学年業務・会議資料の作成などなど。
これらの業務は、ある2つグループに着目して分けることができます。
それは
自分のみで完結するか or 他の教員が関わるか
です。
例えば教科指導において、授業準備は自分のみで完結します。
一方で、テストの作成については一緒に学年を持っている先生が関わってきます。
テストの作成が遅くなれば、確認をしてもらう時間が取れません。
自分の仕事が遅れたせいで、他の先生の仕事も遅れるということです。
また分掌業務であれば、自身の仕事を主事主任にチェックをもらうことになります。
早めにお願いをすれば、それだけ主事主任の先生が余裕を持って仕事に取り組めます。
このように学校現場では、それぞれの先生の仕事が重なり合って教育活動が進められています。
ですから、自身の業務が他の先生方をどれだけ巻き込むものなのかを考えること、それらを把握した上で優先順位をつけて仕事をすることが大切なのです。
もちろん教材研究を疎かにしては、生徒への不利益になります。
バランスを見ながら優先させていきましょう!
周りの先生方が安心して業務に取り組めるように意識することが大切ですね。
相手の仕事に配慮する
他の先生に仕事をお願いするときには、タイミングに注意しましょう!
仕事を依頼するときには
を意識しましょう。
例えば勤務時間外や緊急事態に対応しているときなどは、仕事の依頼は控えましょう。
勤務時間後や始業前に仕事をお願いするのはNG。
なぜ残業をしているのか、なぜ早くきて仕事をしているのか。
片付けたい仕事があるから勤務時間外に仕事をしているのです。
その手を止めさせて時間を奪ったり、帰り際に新たな仕事が降ってきたりすることは、あまり気持ちのよいものではありません。
どうしても急ぎの案件の場合には、「17時を回ってしまい申し訳ありませんが」など一声加えることをおすすめします。
特に時短を取られている先生については、育児のために早く帰るわけなので、なお気遣いが必要です。
労働的な視点を持てると信頼につながります。
ここが意識できている人は意外と少ないですね。
緊急時の対応をしているときに仕事をお願いをするのもNG。
「クラスの生徒の特別指導が入る」「保護者対応をしている」
このような緊急の仕事が入っているときは、通常の業務どころではありません。
ここの気遣いはとても大切です。
仕事をお願いする場合には落ち着くまで待ち、一声労いの言葉をかけてから本題に入りましょう。
急ぎの場合はメモやメールなどでも構いませんが、緊急事態の対応後に仕事のメモがあると疲れより感じやすいので、できるだけ避けた方がよいでしょう。
確かに自分が逆の立場なら嫌ですね。
仕事を依頼するタイミングをちょっと気遣うだけでもコミュケーションが楽になります。
様子を見て先に自分の仕事を進めるなどの工夫もしていきましょう!
余裕を持ってお願いする
さらに仕事をお願いするときは、タイミング+余裕を持ってお願いをすることが大切です。
分掌業務を行う際には、年上の先輩教員が自分の下請けとなり、業務を進めていく場面もあります。
もちろん後輩の先生に仕事をお願いすることもあるでしょう。
いずれにしても、相手の仕事の状況を判断して、余裕を持って依頼することが大切です。
他の先生方は、それぞれ別の業務を抱えています。
そのようなときに、いきなり明日までの仕事を振られては計画が狂います。
ですから余裕を持った期日を設定し仕事を依頼することで、穏やかに仕事を進めることができます。
また相手への余裕を持たせるとともに、自分に戻ってくる日程にも余裕を持たせましょう。
期日をしっかり伝えることでトラブルも防げますし、自分自身も余裕を持って仕事を進めることができます。
自分本位に仕事を進めないことが、信頼へのポイントですね。
他で使えるものは共有する
自分で作ったものが他でも同じように使えるなら、どんどん共有しましょう!
便利なExcelファイルなとを共有してもらえると助かりますよね。
中学や高校では、学年単位で様々な業務が動きます。
担任として自分独自の取り組みも必要ですが、学年や学校単位で活用できるものについては、全体で共有をしていきましょう。
例えば
などなど
自分の時間はそれほど失わずに、他の先生の手間が省ける業務はたくさんあります。
担任としては、一緒に持っている学年の先生に。
教科としては、同じ科目をもつ先生に。
「ちょっとついでに」をやっておくだけで、お互いが気持ちよく仕事に取り組めます。
自分がそのような態度でいると、周りも助けてくれるものですよ!
まずは自分からですね。
このような気遣いは自分ばかりが行うのではなく、ときには自分も「ついで」の恩恵を受ければよいのです。
それぞれの先生が良いアイディアを持ち、それらを共有する。
教員同士が新しい気づきを得て、生徒にとってもプラスです。
また、これは得意を生かすことにもなります。
このように些細なことを実施してくことで、助け合える集団、信頼し合える集団になっていくのです。
自身としても働きやすい職場環境となっていくでしょう。
雑務を協力して行う
個人の仕事編でも、雑務を素早く正確に行うことを紹介してましたね。
教職は雑務も多いですから、協力的な態度で関われる人は信頼されやすでしょう。
- 教務主任が一人で資料のホチキス留めをしている。
- 会議終了後に翌朝の補習で会議室を使う先生が一人で机を並べ替えている。
- 行事で体育館にプロジェクターやスクーンの準備をするとき、担当者だけが行っている。
上記のような場面を見かけることはありませんか?
このようなときに、「自然と手伝ってくれる先生」と「自分の仕事で一杯一杯または関心がない人」とで分かれます。
自身が逆の立場となったとき、そっと手伝ってくれる先生には好意を抱きますよね。
自分が担当でなくても、ちょっとしたことに気がつき手を差し伸べられる人は、やはり信頼される人になるでしょう。
確かに、やってもらって嬉しいことは自分も行っていきたいですね。
もちろん、八方美人なだけで自分の仕事が苦しくなるのでのは本末転倒です。
そこは注意が必要です。
先述したように、自身の仕事に余裕を持つことで、他者への気遣いもできるようになります。
個人の仕事と他者との関わりを意識して、二重三重に信頼を積み重ねていきましょう!
信頼される仕事の進め方〜学校組織編〜【3選】
最後の章では、「組織をより良くする」視点から、自身の仕事を進めてみましょう!
ここまで個人の仕事の進め方、周囲の先生方との仕事の進め方について紹介してきました。
最後は学校全体の視点を持つことについて紹介していきます。
初任のころは、授業や学級経営など自分が担当するクラスさえしっかり回っていればよしとする部分もありました。
しかし何年か経てば、自分のことだけでなく学年全体をより良くする視点、学校全体を改善していく視点が求められます。
学校運営の視点を持ち、組織をより良くしようと行動することは、信頼につながる重要なポイントです。
自分のことで一杯一杯にならず、全体を見渡す努力をしないといけませんね…。
そこで以下の3つを紹介していきます。
報連相を徹底する
まずは定番の報連相です。
社会人になれば、まず最初に指導を受ける内容ですので、ほとんどの方が実践されていると思います。
個人の判断のみで仕事を進めた結果、大きな問題が起きたとすれば、そのときは信頼を失いかねません。
ですから、日頃から管理職や他の先生とのコミュニケーションを意識しておくことが大切です。
しっかりと報連相を行っていれば、業務が行き詰まった際に助けてもららえるでしょう。
報連相には、以下の特徴があります。
このように組織的な仕事に報連相は欠かせません。
管理職や主事主任をサポート・補助する視点を持って仕事を進めることで、信頼が高まるのです。
また指示されてから動くのではなく、自分の頭で考え、相手の立場に立った仕事の進め方ができる点も評価のポイントです。
報連相には、責任を分散し自分を守る意味合いもありますから、必ず行いましょう。
よい案があれば提示する
学年運営や学校経営に積極的に関わり、業務の見直しを図ることができる人は信頼されます。
学校は前年踏襲を基本に仕事進める場合が多いです。
業務改善の点から、使い回しができるものを効率よく使うことは大切かもしれません。
しかし時代による社会の変化や入学してくる生徒の実態に応じて、常に教育内容は変化していくものです。
そのようなとき、明らかに時代錯誤であったり生徒の成長につながらなかったりする活動を改善していくことが必要でしょう。
新しい価値を創出していくクリエイティブな仕事こそが、教育の魅力でもあるのです。
そこで
この視点は管理職や主任としてもありがたいことなのです。
学年や学校全体がよくなることは、キャリアⅢの段階に先生にとって歓迎されるのです。
ですから、若手やミドルリーダーが学校経営の視点を持つことは、信頼される働き方と言えるでしょう。
例えば学校をより良くする提案って、どのようなものがあるのでしょうか?
あまり難しく考える必要はありません。
上記は一例です。
少し考えてみると、教育活動をより良くしたり業務改善を図ったりできる提案は、みなさんの身近にもたくさんあると思います。
与えられた分掌業務をこなすだけでなく、
クリエイティブに仕事を進めていくことが大切です。
学校経営の視点は、管理職や主事主任のビジョンを実現させるフォロワーシップ力につながる大切なポイントです。
学校全体の動きを把握する
最後は学校全体の動きを把握することです。
以下のような場面を目にするとはありませんか?
このように自分の仕事しか見えておらず、学校全体を意識した行動が取れていないことはよくあります。
これではチームとしてスムーズな教育活動を行うことはできません。
信頼される働き方をしている人は、自分の仕事だけでなく他者の仕事もある程度把握した上で仕事を進められる人なのです。
そのためには
- 全体に関わる仕事を行う
- 多くの分掌を経験する、関わりを持つ
ことが大切です。
先ほどの例で考えてみましょう。
A.自分の担当だけではなく、学年や学校全体で生徒が成長するような取り組みを提案する。
今年度受け持つ目の前の生徒に全力で関わることも大切ですが、来年度は別のクラスだった生徒の担任になる可能性もあります。
また学校全体の教育の質を上げることで、その評判を聞いたより意欲的な生徒が入学してくることにもつながります。
A.多くの分掌を経験しておくことで、学校の動き全体を把握することができる。
他の仕事を理解していれば、その苦労も分かりますから、安易な批判はできないでしょう。
ただ1年間で担当する分掌は限られていますし、毎年同じ分掌になることも多いです。
そのようなときは、他の先生方との関わりの中で、学校どのように動いでいるのかを把握することを心がけましょう。
複数の分掌を経験するメリットは、こちらの記事でも触れています。
このように学校全体の業務を把握しておくことは、他者の仕事に敬意を持つことにつながります。
そのような態度を持って仕事が進められる人は、信頼を失うことはないでしょう。
学校全体の動きを把握していれば、自分自身の仕事も楽に進められます。
授業や学級経営においても、学校全体を俯瞰的な視点で見るスキルは生きてきます。
全体の流れや動きが把握できているため、適切なタイミングで適切な教育活動を行うことができるのです。
一つ上の次元から教育活動を捉えることで、目の前の生徒への取り組みも学校全体の発展にも貢献し、周囲からの信頼を得ることができるでしょう。
まとめ:仕事に真摯に取り組めば信頼は後からついてくる
今回の記事では、「同僚から信頼される仕事の進め方13選」として、おすすめの仕事への取り組み方や考え方を紹介してきました。
近年、教職の働き方についてネガティブな情報も多く、実際に辛い想いをされている方もいます。
労働条件の改善が必要な部分はもちろんありますが、現状の中で前向き教職に携わるためにも、職場での人間関係は欠かせません。
職場の人間関係を良好にできれば、苦しい時には手を差し伸べてもらい、喜びを分かち合う時にはともに達成感を味わう。
そのような働き方ができるのではないでしょうか。
そのために、周囲との信頼関係を築く13の仕事の進め方を紹介してきました。
これらはあくまで私個人の経験から述べたものです。
実際のところ、すでに取り組まれている先生方の前向きな姿勢そのものが最大の信頼の証です。
教職に限らず真摯に仕事と向き合う姿勢こそが、信頼を高める方法であると思います。
今回の記事が、教職に関わる先生方の参考に少しでもなれば嬉しいです。
▼今回の記事に興味を持ってくださった方は、こちらに記事もどうぞ!
厚生労働省(2022).令和3年雇用動向調査
いよいよ教員生活が始まります。
仕事をうまく進めていく上でのポイントはありますか?