「Notebook LM」は初心者でも使いやすいですよ!
「学校の備品である機械の操作方法がわからない」
「文科省から発行される資料が膨大で、どこを読めばよいのか分からない」
そのような悩みを抱えている先生方は多いのではないでしょうか。
業務効率を上げ、よりよい教育を推進していくためには、ICTを使いこなしたり資料や論文などをたくさん読んだりと、学びを深めていく必要があります。
しかし、多忙な教職では時間が取れず、多忙のサイクルから抜け出せないことも多いのです。
そこで今回は、膨大な資料から質問に答えてくれる生成AI「Notebook LM」について紹介します。
一般的な生成AI紹介サイトとは異なり、本サイト「まなびて」ならではの教育現場に則した活用方法を紹介していきます。
教育現場での使い方を例に挙げて、わかりやすく解説しますので生成AI初心者の方でも安心です。
▼「生成AIについて、まずは知りたい!」という方は、こちらの記事もどうぞ。
高校の数学教員として10年以上授業を行っています。
ただ学習内容を教えるのではなく、「学び方を教える」をモットーに授業作りをしています。
Excel・生成AIなどを積極的に活用することで業務の効率化・システム化を図り、生徒と向き合う時間を増やしています。
目次
Notebook LMとは?
Notebook LMってなんですか?初めて聞きました…。
NotebookLMとは、Googleが開発した生成AI「Gemini」を搭載したAIツールです。
PDFやテキスト、音声ファイルを読み込ませることで、それらをもとにこちらの質問に答えてくれます。
本記事の執筆時点(2024.10月)では、無料で利用ができます。
Notebook LMは、膨大な量の資料から必要な情報を読み取るのに大変便利なAIツールです。
例えば、教育現場では以下のような使用方法が考えられます。
- コンピュータやソフトウェアのマニュアルを読ませて使い方を検索する
- 「学習指導要領解説」を読み込ませて、指導案作成のときに確認したいことを聞く
- 「キャリア教育の手引き」など、文科省が発行する膨大な量の冊子から必要な情報を抜き出す
このように、Notrbook LMはネットから答えを拾ってくるのではなく、自分で読み込ませた資料(ソース)の中から質問に答えてくれます。
Chat GPTではダメなのですか?
もちろん可能ですが、行いたいものに特化した生成AIツールを使うことで、初心者でも簡単に業務効率を上げることできます。
生成AIといえば、ChatGPTが一番初めに思い浮かぶ方もいるかもしれません。
ChatGPTは自分でプロンプトを与えることで、Excelの関数を聞いたり、文章を作成させたり、またはアイデアの壁打ちなど、さまざまなことができます。
逆を言えば、ChatGPTはたくさんのことができすぎて、初心者には難しい側面もあります。
そこで、何かの作業に着目した特化型AIを活用してみるのも一つの方法なのです。
実際に試してみよう
早速、Notebook LMを試してみましょう。
現場での使い方も含めて教えてもらえると嬉しいです!
ログインする
まずは、Notebook LM のサイトにアクセスします。
↑「Notebook LM を試す」からログインします。
アカウントはgmailアカウントなど既存のものからログインできます。
↑ログインをするとノートブック作成画面に移ります。
資料を読み込ませる
↑「作成」をクリックしてノートブックを作成します。
↑手元のフォルダにある資料を「ソースをアップロード」にドラッグし、読み込ませます。
↑左に読み込ませたPDFが表示され、右にチャット画面が表示されました。
資料(ソース)を選択し、質問を入れる
↑チャット欄に質問を入力し送信します。
今回は、高校の学習指導要領解説(数学)を読み込ませました。
質問は、「2次関数の目標を教えて」です。
指導要領から該当単元の目標を引っ張ってきてくれてますね!
↑次は「三角比の導入の工夫は?」とチャットに入れてみます。
学習指導要領は授業例も豊富ですので、こちらも引っ張ってくれます。
そして、チャットの返答の①、②、③などをクリックすると、その根拠となるソースを表示してくれます。
資料の何ページに書かれているかが、すぐに分かるのですね!
次は、「キャリア教育の手引き」を入れてみましょう。
文科省が発行する資料は膨大なページ数ですから、こちらも便利ですよ!
↑左上の「ソース」の横にある「+ボタン」から、新しい資料を追加します。
新しいノートブックで作成してもよいですし、チェックを外すことで必要なソースのみ選択することもできます。
今回は先ほど入れた数学の学習指導要領解説を外しました。
そうすることで、チャットの返答の際に、「キャリア教育の手引き」のみから検索をかけてくれます。
↑「キャリア教育で培う力は?」と入れてみると、ちゃんと基礎的・汎用的能力の記述を持ってきてくれました。
↑「高校でのキャリア教育の事例を挙げて」と入れると、こちらも例を挙げてくれます。
このような例を載せてくれているからこそ、文科省の資料は膨大なページなわけです。
でも膨大ゆえに読む先生が少ない…。
Notebook LM を活用して、文科省の頑張りをぜひ活用しましょう!
最後は自分で確認を忘れずに!
めちゃくちゃ便利なことがわかりました!
ただ使用する際の注意点などはありますか?
返答に関するソースを必ず確認しましょう。
生成AIを活用する際に気をつけるべきこととして、個人情報を入れないことはもちろんのこと、ソース(出どころ)の確認を必ず行うことが大切です。
Notebook LM は、返答に必ず元の資料のどの部分から引っ張ってきたかのソースが表示されます。
実際の資料の前後ページを確認するなど、資料自体に目を通すことで業務の精度が高まります。
生成AIはあくまで優秀な秘書です。
全てを秘書任せではなく、自分で考える部分はしっかりと残しておきましょう。
また、資料を一度読み込んでおくことも大切です。
「Notebook LM があるから、学習指導要領は読まなくていい。」
そのようなことにはなりませんよね。
全体を掴んでいるからこそ、忘れたときに検索をかけることですぐに活用できるものになっているのです。
一回も目を通したことがないのに、その文章から引っ張ってきた情報を活用するのは難しいでしょう。
ただ優秀な秘書がいるので、全部をずっと暗記する必要もないのです。
「生成AIを活用することで、業務効率を高める。」
「生成AIをより活用するために、そもそも自身の学びを深める。」
これらの視点を持って学び続けることが大切です。
まとめ:Notebook LM を活用して、生産性UPと学びの深化を図ろう
今回の記事では、Googleが提供する生成AI「Notebook LM」について、教育現場での活用方法を踏まえながら紹介をしてきました。
NotebookLMは、膨大な量の資料から必要な情報を読み取るのに大変便利なAIツールです。
教育現場で考えれば
- コンピュータやソフトウェアのマニュアルを読ませて使い方を検索する
- 「学習指導要領解説」を読み込ませて、指導案作成のときに確認したいことを聞く
- 「キャリアの手引き」など、文科省が発行する膨大な量の冊子から必要な情報を抜き出す
など、他にもたくさんの使い方が思いつきます。
さらに、Notrbook LMはネットから答えを拾ってくるのではなく、自分で読み込ませた資料(ソース)の中から質問に答えてくれますので、根拠も明確です。
Notebook LM という優秀な秘書を活用することで、先生方の業務は大幅に効率化され、生産性も高められるでしょう。
ただし、生成AIを最大限に活用するためには、人間自身の学び続ける姿勢も大切です。
日々の業務が忙しいなかでも、文科省が出した資料や学術論文などに目を通し、自身の教育的な知識や考え方を深めていくことが大切です。
そのようなベースがあるからこそ
- 何を生成AIで引っ張ってくればよいのか
- その情報をどう活用していけばよいのか
が見えてきます。
学びを深めながら業務改善も行なっていく。
今回の記事が、そのような先生方の助けとなれば嬉しいです。
他にも面白い使い方があれば、ぜひコメントください。
▼今回の記事に興味を持ってくださった方は、こちらに記事もどうぞ!
業務改善のために生成AIを使ってみたいと思っているのですが、何かおすすめのものはありますか?